蜷川&三上博史&深津絵里。
どうしたって期待膨らむ。

観劇前、評判を仕入れている時は結構酷評が多かった。
寝ちゃったとか、期待はずれとか。

ま、だいたい芝居の前評判通りに悪かったことってほとんど無いんだけど。
今回も、私は引き込まれたけどな。

二幕もので、ちょっと二幕は戯曲的に理解の範疇を超えて不満もあったけど。
一幕は、特に終幕への流れでグイグイと持って行かれた。

あ、でも主役の二人と言うよりも、バーゲットの高橋洋さんに引っ張られた感じかな。
唯一陽気なシーンを担当した感のあるバーゲットの最後は、哀しさに満ちていた。

三上さんは、三上さんだな。
20年位前に見た舞台と雰囲気も何も変わらないって、ある意味すごいな。

深津さんはやっぱり舞台のほうが素敵だ。
華奢で可憐で、あの声がすごい。
よく通る聞きやすい声。

意外だったのが谷原章介さん。
あんなにカッコイイ人だった?
演技だって堂々としたもん。
テレビより良いな。

そして舞台が素敵だった。
風に揺れる白いカーテン効果的。
二幕でグレー(黒?)になるのも良い使い方だな。

強引過ぎる終わり方は古典だからしょうがないのか。
『えっ?終わり?』的に終わる。
カーテンコールの明かりが入るまで拍手出来なかった。
リピーターなのか、戯曲を知っている人なのかがパラパラと拍手して、その輪が広がって行く感じ?
でもその、役者が舞台に揃うまでの余韻を感じるのも良い物だけど。

古典は難しい。
そして観る人総てに受け入れられる舞台を作るって、難しい。

私はこの舞台、観て良かったと思える。

コメント