天神バスセンターで降りると、大分よりも過ごしやすい事に気付く。
やはり大分では歓迎されてなかったの?とちょっと悲しくなった。

それでも身体は疲労困憊。
ゆっくり歩いて、やっとホテルのチェックイン時間。
シャワーでも浴びたい気分だったけどその体力が無い。
身体を拭いて着替えるだけにした。

彼女の旦那、イトウさんに着いたとメール。
迎えが来るまでダラ〜っと過ごす。

40分後 『今、ホテルの前』

ドキドキしながら降りて行く。
懐かしいイトウさんと挨拶もそこそこに、車の中に顔を向ける。

イシマルにそっくりの、ダイチ!

笑顔の可愛いもうすぐ4歳になる男の子が『こんにちは』と。
嬉しくて嬉しくて嬉しくて。
すぐに夢中になっちゃった。

それから彼のお宅にお邪魔して(相変わらず整頓された綺麗なお部屋)から今夜のメインイベント、海の日ナイトクルーズへ!

子連れって大変なんだってよーくわかった。
普段ママの居ないダイチは、嬉しくてしょうがないのか始終大はしゃぎ。

食事も“あーん”して食べさせてあげちゃった。
にんじんもピーマンも好きなのに、エビやカニが嫌いなんだって。
パパ思いじゃないか。
キクラゲ初体験で、かなりお気に入りになったみたい。

口いっぱいにほおばって“うえっ”ってなっちゃうのって、子供ならよくやる事なんだろうけど、イシマルも大人なのに良くやっていたっけ。
その姿そっくり。
おどけてお猿さん踊りもね、ダイチのママやってたんだよ。

あれ?
ひょっとしてイシマル、私の体に入らないで、ダイチに入ってるの?
ダイチに入って私と遊んでくれてるの?

なんだか・・・・そんな気がした。
そうなのかもしれない。

ちょこまかするダイチを危ないから捕まえる。
その繰り返しの中で、ダイチが私を見つめてつぶやいた 

『ママみたいだ』

ママの事は何も言わないらしいけど、やっぱりママが恋しいんだろうな。
私は母の思い出があったから、新しいママが欲しいなんて思わなかったけど。
ダイチには全然ママの記憶が無いみたいだから、新しいママ、必要なのかもしれない。
なんてちょっと思った。
でも、この父子からイシマルが消えるのはイヤだなぁ・・・・。
勝手な事だけど・・・・。

『お泊りしないの? どうして?』

別れ際、うーん辛かった。
やっぱり遠慮せず泊めてもらえばよかった。

『また会いに来るからね』

遠ざかる車を見えなくなるまで見送った。

もう屋台で飲む体力は残ってなかった。
飲むよりも、ダイチとの楽しい一夜を思っていたかった。

疲れてるのに、なかなか寝付けない夜だった。

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