ご結婚おめでとう!

2003年6月12日
件名 『 大変ご無沙汰してます 』

あら? このメールは誰から?
見慣れないアドレスを開いてみると。

『 お元気ですか?まだ憶えていらっしゃるかわかりませんがF銀行時代にお世話していただいたGです。このたび嫁にいくことができましたので報告しました。失礼します。 』

派遣で働いていた銀行で、たまに午前中だけ私の隣に座っていたGくん。

びっくり! です。
約3年ぶりのまさに大変ご無沙汰、であります。

        ☆

彼女は都市銀行のバスケットボール部の選手でした。
だからたまにしか会社には、それも午前中しか来ません。
大きくて、純粋で、本当に可愛い、弟みたいな女の子でした。

東京や川崎で試合が有るときには応援にも行ったけど、この国ではバスケはとても人気の低い物。
女子バスケはゆるぎない “2強” 以外はやはり弱小です。

それでもやってる本人達はもちろん真剣。
みんな過酷な練習、遠征生活で、身体はボロボロ。

そんなになるまで、なぜやる?

彼女は膝に故障を抱えていたので、コートを走っていること自体、奇跡。
ゴール下の競り合い中、他の選手とちょっと接触して倒れただけでも、立つことが出来ないほど。

野球やサッカー、バレー等の華やかな世界とは違う。
TVで試合が放送されることだってほとんどない。
でも、青春の全てをかけて頑張ってる人達もいる。

同じ課には陸上部もいた。
陸上の方がまだ、華やかだった。
それでも、大会で優勝争いでもしなければ名前も挙がらない、TVにも映らない、狭き門の世界であることに違いなかった。

団体競技のバスケと個人競技の陸上。
双方は全く違うタイプの、スポーツ選手達だった。
その違いを見るのもなかなか面白かったな。

        ☆

彼女は引退し会社を辞めて、海外にワーキングホリデイで出た。
今まで全然知らなかった世界を、純真無垢な気持ちで楽しんできた。
(何故か運動部のコたちは引退後、海外に行くコが多い)

帰国後、昔のチームメイトとルームシェアを始めたのが3年前。

この3年、彼女にはどんな事があったんだろう。

        ☆

『 忘れるわけないじゃんか! 今度根掘り葉掘り聞かせてよ! 』

近い内一杯やりながら(酒は欠かせないのね)からかってやる。
でっかい彼女より、ほんのすこーし大きい彼のこと。

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