遙かな尾瀬。

2003年5月5日
この時期になると、水芭蕉のおかげで尾瀬の映像がTVに登場する。
行きたくってウズウズする!

      ☆ ☆ ☆

私は22歳の秋に尾瀬の山小屋で働いていました。
ほんの1・2ヶ月の間だけですが。
きっかけは、失恋。
なんだか東京を離れたくって。
でも期限のないバイトだと帰って来れなくなりそうで。
冬の到来と共に閉山される尾瀬を選んだのデス。

履歴書を送っても返事が来なかったので、いったんはあきらめたのですが、失恋のダメージはことのほかひどく、直接電話をしたところ郵便未着!
すぐ来て欲しいと、二日後に出発することに。
もう、悩んでる間もなく電車の手配や山までのバスの時刻確認やら大変だったのを憶えてる。

初めての一人旅(旅じゃないんだけど…)で、ドキドキだったなぁ。
バスを降りてからも2・3時間歩くっていうのが、なんだか山籠もりチックでしょ?
登山経験もなく、いくら尾瀬とはいえ軽装で、今考えると無謀・・・。
まあそれで来いって言うのも無謀だよね・・・。
その徒歩は何事もなく、結局はそれだけで失恋をすっかり癒してくれちゃったんだから・・・たいした失恋でもなかったって事か。(笑)

        ☆

そこでの生活は楽しかった。
バイト仲間も、変わった人間が多いんですよねぇ。
共通して、みんな純粋。(私はどうかわかんないケド)
間違ったこと、知らないふりしてやり過ごせないタイプの人達っていうのかな。

山は朝も夜も早いんだけど、若い従業員は忙しい時、睡眠2時間とかだったり。
そんな夜中まで仕事、って訳ではないデス。
・・・酒盛り。
忙しけりゃ忙しいほど、飲むんだねぇ人間。
小屋は話し声がすごい通るんで、尾瀬ヶ原で飲むことも多いんデス。
色んな小屋のバイト達が集まって、ギター持ってくる人もいたり。
180度の視界の中、満天の星空の下。
流星群なんか来なくったって、流れ星はビュンビュン流れる!
蛍の季節なんかは、空も原も、キラキラらしい。

        ☆

下山後も何年かは、みんなと会ってたなあ。
東京で集合したり、尾瀬で会ったり。

以前GWに尾瀬に行ったときは猛吹雪で、危うく遭難するかと思ったほど。
山なんだなぁって、その時は身にしみて思いましたね。
軽い気持ちで入山したら、死ぬときもある。
いくらハイキング気分で紹介される尾瀬でも、山は山。
必ず山装備で行くことを、おすすめします。
間違っても、ハイヒールは止めましょう。(居るんだ本当に)
それと、ゴミのポイ捨ては止めて下さい。
アメやガムの包み紙くらいって、それが一番拾うの大変なんだよ、小さいから。

      ☆ ☆ ☆

すっかり遠い空になっちゃった尾瀬。
TVで見るたび“今年こそは!”と思うのに、やっぱり行けないんだろうなぁ。

でも、今年こそは・・・。




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